イヌ・ネコ
当院では、様々な症状に応じて検査・治療を行っています。主な病気や検査についてご紹介します。
【皮膚科領域】
皮膚のかゆみや脱毛などの皮膚病について
細菌や真菌による感染症、疥癬や毛包虫などの寄生虫感染がないかを検査で確認します。
最近は室内飼育の増加によるアトピー性皮膚炎や、食物アレルギーによる皮膚症状も見られます。原因に応じて抗生物質や抗真菌剤、駆虫剤、抗アレルギー剤を使用します。アレルギーによる強い痒みに対しては、一般的にはステロイド剤を使用しますが、新しい分子標的薬も使用する事が可能になり、長期間の投与でも副作用が軽減できるようになりました。他にも、痒みを起こしにくい食事を使用する事もあります。
アレルギー性皮膚炎の治療例
犬の外耳炎について
ワンちゃんでは特に外耳炎による耳の痒みがよく見られます。
耳垢を検査することで、細菌・マラセチア(真菌)・ダニなどの感染を調べることができます
定期的な耳の洗浄や、自宅での処置が難しい子では長時間作用型の点耳ジェルを使用します。
【消化器領域】
嘔吐や血便・下痢について
嘔吐物や便を持参していただくと診断の助けになります(検便など)。
症状が重度の場合や持続する場合には、血液検査やレントゲン、腹部エコー検査などを行い原因を調べます。点滴や注射、内服薬による治療の他、治療食による維持治療をお勧めしています。
【循環器領域】
呼吸が辛そう、咳が出る、舌色が青いなど
高齢なワンちゃんでは、心臓病による上記のような症状がみられることがあります。しかし通常は症状はなく身体検査などで心臓の雑音などから発見されることが多いです。
心雑音が大きい場合などは、レントゲンによる心肥大の確認や心エコー検査での血流の確認などをお勧めしています。
ネコちゃんでは、心筋症という心臓病が見られますが、末期まであまり症状は見られません。また心エコー検査など、じっとしている事が苦手な子も多いです。そのため、当院では心臓マーカー検査を導入しています。
血液検査によって、心臓の負担や心筋のダメージがどの程度かわかります。検査が苦手な子でも比較的負担は少ないので、特にネコちゃんではお勧めしています。
(心臓マーカー 犬:ANP, NT-proBNP、猫:NT-proBNP)
【腎泌尿器科領域】
おしっこトラブル(頻尿・血尿など)
膀胱炎による血尿や頻尿がよく見られます。感染による場合には抗生物質を使用したり、尿石症が原因の場合には結石溶解療法として特別な食事指導を行います。
尿を持参していただくと診断の補助となります。
腎不全(飲水増加、薄い尿がたくさん出る)
高齢なネコちゃんで特に多い病気です。おしっこを濃縮できなくなるため、薄い尿がたくさん出るようになります。病気を治すことは困難なため、進行を遅くするための治療となります。そのため血液検査や尿検査によって早期に発見することが重要です。
ウサギ・ハムスター・モルモット・フェレットなど
診察の流れ
-
問診
現在の症状について(いつから?どのくらい?など)、治療に対してのご希望などをお伺いします。 -
身体検査
視診・触診・聴診など五感を用いて診察します。大まかに症状の原因を探り、次の臨床検査の必要性を判断します。 -
各種臨床検査
皮膚検査・尿検査・血液検査・レントゲン検査・超音波検査など必要に応じて実施します。
ホルモン検査や心臓マーカー検査も可能です。 -
治療
症状と重症度に応じて、注射・点滴・内服薬の処方や外科的治療などを行います。
治療方法や費用についてもご相談しながら、その子にとっての最適な方法を決めていきます。
FAQ よくあるお問い合わせ
病院に来たら症状が無くなった?
ひきつけや咳、足のびっこなどは診察室で症状が出ないこともあるため、ご自宅での動画があると診察の補助となります。
下痢の際の検便や血尿などの尿検査は、症状が出ているときの便や尿があると診断しやすくなります。可能であればご持参下さい。